高速道路各社は26日、検討してきたサービスエリア(SA)、パーキングエリア(PA)の混雑対策を公表しました。 駐車マスの拡充や、一定時間以上の利用に対する有料化も将来的に検討するとしています。
日本全国のSAやPAでは、慢性的な混雑が問題となっています。この混雑の原因は、長時間駐車する車が増加していることなどが考えられます。
そのため高速道路各社は有識者を交えて、混雑解消に向けて検討を進めてきました。
駐車場マスの拡充
短期的な対策
短期的な対策として、敷地内に活用可能な土地があるSA・PAにおいては、
・ レイアウト変更
・ 園地部の活用により大型車駐車マスを拡充
中長期的な対策
中長期的な対策として、敷地内での駐車マス拡充が困難なSA・PAにおいて、
・ SA・PA隣接地の拡張
・ 駐車場を2階建てなどの立体構造化
・ SA・PAの新設
などを盛り込みました。導入時期は未定です。
(高速道路SA・PAにおける利便性向上に関する整備方針)
駐車マスの予約・有料化
これまでの取り組み
トラックドライバーの休憩機会の確保を目的とした、駐車場予約システムの社会実験を全国7箇所で実施しています。豊橋PA(下り)では、令和3年5月より、夜間の1時間以上の利用に対して有料化を実施してきました。
(高速道路SA・PAにおける利便性向上に関する整備方針)
短期的な対策
・ 「短時間限定駐車マス」を試行導入・拡大
駐車場が混雑していて休憩できない車両が、駐車して休憩できるように、駐車マスの回転率を上げるため、短期的な対策として、短時間利用者の多い休憩施設などを対象に、「短時間限定駐車マス」を試行導入・拡大させます。
中長期的な対策
・ 長時間駐車の有料化
一定時間以上の利用に対する有料化を検討しています。有料化については、長距離利用者への配慮が必要としています。
(高速道路SA・PAにおける利便性向上に関する整備方針)
短時間限定駐車マスとは
「短時間限定駐車マス」とは、高速道路のSAで60分以内の駐車に限定する大型車駐車マスのことで、時間を制限することで、大型車ドライバーのより確実な休憩機会の確保を目的とするものです。
2023年秋以降、全国11箇所のSAに、短時間限定駐車マスを設置し実証実験を開始しています。「短時間限定駐車マス」を整備することで、休憩機会の変化や、周辺休憩施設を含めた混雑状況などを高速道路3社が検証します。
「高速道路SA・PAにおける利便性向上に関する検討会」
日本高速道路保有・債務返済機構(https://www.jehdra.go.jp/torikumi/ribenseikoujyou.html)