7日、総務省の情報通信行政・郵政行政審議会は、25g以下の定形の封書に定める郵便料金の上限を84円から110円に引き上げる案を承認しました。日本郵便は10月に値上げを予定しており、30年ぶりの改定となります。
また、50g以下の定形の封書を、現在の94円から110円に引き上げ、重量ごとの区分を廃止する方針です。はがきの料金も7年ぶりの値上げの見込みで、63円から85円になります。さらに、定形外郵便などの料金も基本的には3割程度引き上げられる見込みです。
電子メールやSNSが普及する中で、郵便物の量は減少しており、同時に人件費や物価の上昇により、コストが増加している状況です。郵便事業の収益が低下し、22年度の収支で、07年の民営化以降初めて郵便事業で赤字となっています。
審議会は承認の決定に伴い、総務省に2点注文をつけました。将来的な安定した郵便サービスを確保するための料金制度の見直しを検討すること。そして、日本郵便に対して、業務のデジタル化を本格的に進め、同時に付加価値の高いサービスを提供するように求めました。