8月から9月は残暑厳しい中、台風シーズンが重なり、運転には特に注意が必要です。通勤や仕事などで、どうしても車を運転しなければならない場合、以下の点に注意して安全運転を心がけてください。
台風も接近していますので、運転には十分にお気を付けください。
台風接近時の運転の注意点
テレビやラジオ、スマートフォンアプリなどで、最新の台風情報をこまめに確認してください。台風が接近している場合は、自宅で待機するなど運転を控えることが最善です。
どうしても運転しなければならない場合は、以下の点に注意してください。
視界不良への対策
- ・ 雨量が増えると視界が大幅に悪化します。ワイパーの動作確認をしっかり行い、視界を確保してください。
- ・ ヘッドライトを早めに点灯させることで、視界を確保したり、道路上の反射板を照らする効果があります。また、周囲の車や歩行者に自分の車の存在を知らせることができます。
路面状況の変化に注意
- ・ 雨で路面が滑りやすくなっています。特にカーブや交差点では、十分に減速し、慎重に運転してください。
- ・ ハイドロプレーニング現象に注意し、急加速・急ブレーキ・急ハンドルは避けてください。
ハイドロプレーニング現象とは、雨天時など、路面に水が溜まっている状態で車を走行すると、タイヤと路面の間に水の膜ができ、タイヤが路面を捉えられなくなる現象です。まるでタイヤが水の上を滑るような状態になり、ハンドルやブレーキが効かなくなり大変危険です。 - ・ 下水道が詰まって水が道路に溢れている場合もあります。深みには入らず、迂回してください。
風による影響
- ・ 強風時は、横風や突風によって車がふらつくことがあります。ハンドルを両手でしっかりと握り、車間距離を十分に確保してください。
- ・ 高架下やトンネルの入り口など、風が強く吹き込む場所では、特に注意が必要です。
冠水した道路への侵入禁止
- ・ 前方に冠水した道路が見えたら、まだ大丈夫だろうと安易に考えず、必ず迂回してください。冠水した道路は、水深が見た目よりも深いことが多く、車両が動かなくなったり、流される危険性があります。
車が浸水・冠水してしまったら
車が水に浸かってしまうと、思わぬトラブルに見舞われることがあります。冠水路の走行に際しては、一般的に水面がタイヤの半分の高さ以下であることが安全に走れる基準とされています。しかしながら、これは大まかな基準で、車速によっては水しぶきが上昇し、タイヤの上部やエンジンルームに水が侵入する可能性があるため、注意が必要です。
もし、マフラーやバンパーの下まで水が浸かってしまうと、水が車の中に侵入し、様々なトラブルの原因になります。特に注意したいのはエンジンです。もし、エンジンに水が入り込んでしまった状態でエンジンをかけてしまうと、エンジンが壊れてしまう可能性があります。
水が引いた後でも、安易にエンジンをかけず、専門の業者に点検してもらうことをおすすめします。自分で判断せず、必ずプロの意見を聞きましょう。
もしも車内にまで水が浸水してしまった場合
- ・ エンジンを停止する
まずは、エンジンを停止させます。水没した状態でエンジンをかけ続けると、エンジン内部に水が入り込み、深刻な故障の原因となります。 - ・ 車外への脱出
シートベルトを外し、窓やドアを開けて車外に脱出します。水圧でドアが開かない場合は、窓を割って脱出する必要があります。脱出ハンマーなどがあると便利です。 - ・ 水圧でドアが開かず、ハンマーもないといった場合
車内に水が入ってきて、外との水位の差が小さくなった時が脱出のタイミングです。車の中と外の水圧がほぼ同じになると、ドアを押さえつけている力が弱まり開けやすくなります。焦らず、落ち着いてドアが開くタイミングをとらえて脱出してください。
参考元:一般社団法人 日本自動車連盟(JAF)
(https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-trouble/subcategory-support/faq270)
台風時の運転は、非常に危険を伴います。できる限り運転を控えることが最善ですが、どうしても運転しなければならない場合は、上記の点に注意して安全運転を心がけましょう。
危険な状況に遭遇した場合は、建物内に避難するなど、身の安全を最優先に行動することが大切です。決して無理して運転を続けたり、孤立した場所で立ち往生したりしないように注意しましょう。
ご自身の安全はもちろん、周りの人々の安全のためにも、くれぐれも慎重な運転をお願いします。