国土交通省は6月14日、道路運送車両の保安基準等を一部改正し、乗車定員10人以上のバスと車両総重量3.5tを超える貨物車を対象に、EDR(イベントデータレコーダー)の装着を、2026年12月以降の新型車より段階的に義務化することを決定しました。
国連自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)において、日本が主導的に議論を進め、EDRの記録性能等の要件を定めた国連基準が成立しました。これを踏まえて装着の義務化となります。
EDR(イベントデータレコーダー)とは
EDR(イベントデータレコーダー)とは、事故発生前後の車両の挙動や状態を記録する装置です。具体的には、加速度、速度、ハンドル操作、ブレーキ操作、シートベルト着用状況、エアバッグ作動状況などを記録します。記録されたデータは、事故原因の究明や再発防止策の検討などに役立てることができます。
ドライブレコーダーのような、車両周辺や車内の映像等を記録するものとは異なります。
(国土交通省)
乗用車等の小型車のEDR
乗用車や、車両総重量3.5t以下の貨物車については、2022年7月から新型車へのEDR(イベントデータレコーダー)の搭載が義務化されています。(記録内容のうち、衝突被害軽減ブレーキの作動状態については24年7月から)
また、2026年7月以降に継続生産車にもEDR搭載が義務化されます。継続生産車とは、2022年6月30日時点で型式認定を受けている車両を、引き続き生産する場合を指します。
国連基準の成立及び改正により以下の点も改正
・ バス(乗車定員10人以上の乗用車)にビルトイン型(座席一体型)のチャイルドシートを備える場合は、従来のチャイルドシートと同等の乗員保護性能を確保する構造にすること等の要件を満たさなければならないこと。
・ ヘッドレストを備える場合には、その座席位置にかかわらず、運転席に備えるものと同等の乗員保護性能を確保する構造にすること等の要件を満たさなければならないこと。
参考元:国土交通省
(https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha10_hh_000305.html)