2025年4月から開催予定の「大阪・関西万博」で、「空飛ぶクルマ」で乗客を乗せた商用飛行を見送ることを、SkyDrive(スカイドライブ)が発表しました。乗客なしの「デモフライト」にとどめる方針です。
SkyDriveが開発しているのは、全長が約11.5mの3人乗り(操縦士1名+乗客2名)の機体です。商用運航に向けては、型式ごとに設計、構造、強度、性能などが所要の安全基準及び環境基準に適合していることを証明する「耐空証明」が必要になります。現状の開発計画を踏まえて、万博までにこの証明を取得することが難しいと判断しました。
万博ではSkyDrive以外に、ANAホールディングス(HD)などのグループと、日本航空、丸紅が運航事業者に選ばれています。すでに公表している丸紅とともに、半数がデモフライトにとどまることになります。
SkyDriveは、国土交通省航空局を通じて、アメリカ連邦航空局に「空飛ぶクルマ」の型式証明申請を行い、4月29日に受理されています。型式証明の審査対象は、「SKYDRIVE(SD-05型)」で、日本では2021年に型式証明申請が受理されています。今後は、2026年以降に日本での型式証明の取得と商用運航の開始、その後米国での型式証明取得を予定しているとしています。