梅雨に入り雨の日が多くなりました。雨の日の運転は、視界が悪く路面も滑りやすいため、いつも以上に注意が必要です。
安全運転のためにも、最新の気象情報や交通情報に注意してください。
特に近年は、集中豪雨が増加し甚大な被害が出ています。集中豪雨などの大雨は、高速道路にも大きな被害をもたらし、通行規制が行われるケースが増えています。高速道路の通行止めは、安全を確保するために実施される重要な措置になります。
通行止めの判断の基準は?
過去の災害発生状況などから、災害が発生する可能性がある場合を想定して決定されます。大雨や台風による土砂崩れや落石などの恐れがある箇所では、規制の基準を定めて災害発生前に通行止めなどの規制を実施し、道路を利用する人の安全が確保されています。
例えば、NEXCO西日本が公表している「異常気象等による事前通行規制基準」によると、場所によって異なりますが、任意の時点で連続雨量が200mmを超え、かつその時点における任意の時刻の時間雨量が50mm以上となれば通行止めとしています。ただし、連続雨量が規制基準に達しない場合でも、パトロールにより危険と判断される場合は通行止めとなります。
全国(アメダス)の1時間降水量50mm以上の年間発生回数
大雨の年間発生回数は増加しています。
気象庁の統計によると、最近10年間(2014~2023年)の平均年間発生回数(約330回)は、統計期間の最初の10年間(1976~1985年)の平均年間発生回数(約226回)と比べて約1.5倍に増加しています。
(参考元:気象庁)
1時間雨量が50mm以上の場合は「非常に激しい雨」に分類され、車の運転は危険とされています。
参考元:気象庁(https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/extreme/extreme_p.html)
通行止めの解除について
通行止めの解除は、基本的に無降雨が一定時間続く気象予測の確認がされ、道路の点検や清掃、災害が発生した場合にはその復旧を行ったのちに交通管理者と路面等の安全確認を実施し、再度、無降雨が続くことを確認した上で解除されます。また、雨が止んだ後でも地盤が緩み、高速道路外から本線に土砂が流入したり、のり面が崩落するといった災害が発生する恐れもあるため注意が必要です。
高速道路走行中に豪雨に遭遇した場合
高速道路での豪雨は、視界が悪くなり路面が滑りやすくなるため、非常に危険です。安全運転のために、以下の点に注意してください。
- 早めにSA・PAへ避難する
天候が急激に悪化し、豪雨に遭遇しそうだと判断した場合は、無理に走行を続けずに、最寄りのSA・PAへ避難するのが賢明です。 - スピードを落とす
豪雨になると、視界が著しく悪くなります。前方の車が見えにくくなるため、スピードを大幅に落とす必要があります。
また、悪天候時には状況に応じて、臨時の速度規制が発令される場合がありますので、そのルールに従って走行してください。 - ヘッドライトを点灯する
雨で視界が悪くなっても、ヘッドライトを点灯し、周囲の車両に自車の存在を知らせましょう。 - 車間距離を十分に取る
路面が滑りやすくなっているため、追突事故を防ぐために車間距離を十分に取る必要があります。 - 急ブレーキや急ハンドルを避ける
急ブレーキや急ハンドルは、車両の挙動を乱し、スピンなどの事故につながる可能性があります。 - 情報収集を怠らない
ラジオやカーナビなどで、リアルタイムの道路状況情報を確認しましょう。車を安全な場所に停車した場合は、道路会社のウェブサイトで情報を確認できます。通行止め情報や規制情報などを、詳細に確認することができます。
豪雨時の高速道路走行は、非常に危険です。安全を第一に考え、無理な運転は避けましょう。
高速道路を利用する前に最新の情報を
大雨や台風が予測される場合には、高速道路を利用する前に最新の情報をご確認ください。下記のサイトでは、リアルタイム交通情報として、雨や災害による通行止めや、渋滞状況や事故情報なども確認できます。
アイハイウェイ(NEXCO西日本)
(https://ihighway.jp/pcsite/)
高速道路影響情報サイト
(https://ex-ssw.com/)
日本道路交通情報センター(JARTIC)
(https://www.jartic.or.jp/)
最新の交通情報を確認し、安全運転でお願いします。